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■旅行記 タイ編 033 死体博物館、国立博物館、自分で散髪■
2007/6/8

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朝起きたら背中がちょっと痛かったので、今日はお昼まで部屋でのんびりすることにしました。

とりあえず朝御飯を食べるべく1階のレストランに行って、朝からチキングリーンカレーを食べました。
メニューが「カレー」「焼きそば」の2種類だったので…。
でも美味しかったです。グリーンカレーではまだ外れたことがない。


右上の味噌汁っぽいのがグリーンカレー。御飯つき40バーツ(160円)。

あとはお風呂入ったり、CDドライブがドライバ認識しないのを解決したりしてた(無事解決しました)。
ラストサムライも最後まで観ました。

で、ベッドでガイドブックを見ていると、私が行こうとしていた象がいるローズガーデンやワニがいるクロコダイルファームは郊外にあり、そこまでのバスがあるという情報がなかったので、取りやめることにしました。

そして代わりに向かうことにしたのが、日記の題名にもなっている、ちょっとショッキングな名称の死体博物館(正式名称は法医学博物館、またはシーウィー博物館)。
私が昔読んだ本に紹介されていて、ずっと興味があったのです。
私が5年位前に初めてタイに来た時には「閉鎖された」という噂があり、ツアーの限られた時間を使って不確かな場所に行くのもなと思って行っていなかったのです。

幸い今は時間がたっぷりあるし、閉鎖されててもいいやと行くことにしました。
…ほんとに時間取りすぎた。
考えたらバンコクで7泊もするのは、ちょっとやりすぎた。2泊くらいがちょうどいい街だと思う。

幸いカオサンから死体博物館に向かう船着場が近かったので、徒歩で向かうことに。
途中でタマサット大学というタイの大学がありました。
日本の高校みたいな雰囲気。


門はこう。

中身はこう。なぜか大砲が構内にあります。

ちゃんと学食もありました。
20バーツ(80円)くらいが主流。
女の子は白のシャツに黒いスカートばっかりでした。まさか制服あるのかな?


こういうのが4箇所くらいあった。

大学を抜けて船着場に到着です。
バンコク市内にはチャオプラヤ川がどーんと流れているので、向こう岸に行くには渡し舟が市民の足になっているのです。
料金は3バーツ(12円)。安いです。
でも日本人的には橋を作るという選択肢はないのかなーと思ってしまう。
みんなそれでいいと思ってるのがタイのゆったりした国民性かな。


ここは船着場ではないけど、このチャオプラヤ川の向こうに死体博物館があるのです。

この船に乗ります。

船の中。一番に入れてもらったのでがらがら。これが満杯になりました。

待ち時間入れて20分くらいで向こう岸に到着です。
渡し舟の発着場は屋台市場のようになってました。


どれがいい?

フルーツもあるよ。

死体博物館はシリラート病院という大きい病院の中に作られた学術目的の博物館なので、まず病院に入って博物館を探します。
ほんと大きな病院なので結構見つけにくかったです。


こんな感じ。どれだどれだ。

でも「博物館」という看板が出ていたので助かりました。しかも日本語。
…この博物館、日本人の訪問客が異様に多いという噂は本当だったのね。なんか日本人って世界的に死体好きらしいですね。


他では日本語の看板なんて見ないのに。

無事に博物館を発見し、40バーツを払って中へ。
結構最近作ったような新しさ。以前の「閉鎖中」という情報は改装中ってことだったのかも。

博物館は3つのフロアに分かれていて、1つ目が手術道具の発展を描いた展示、2つ目が寄生虫の展示、3つ目が死体展示です。
前者2つのフロアはそんなに大きくなく、教室2つ分くらい。
後者はさすがに一番大きく、教室5つ分くらい。

…さて、3つ目のフロアなんですけど。
「人体の不思議展」に2回行ってる私ですら結構吐き気しそうな内容だったので、反転文字にします。
そういうの大丈夫な人は反転してください。
(反転文中に写真はなく文字だけですが、結構グロテスクですので覚悟がいると思います。)

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まずここに展示されている内容のざっとした解説をしますね。
事故や殺人で死んだ人体の骨や腕や頭や凶器や臓器や写真が主な展示物です。
交通事故、銃での自殺や殺人、鋭利な刃物での殺人も。
流産や死産や異常児の死体も30体以上。
過去に連続レイプや小児誘拐や人肉食を行ったシーウィーという男の遺体を樹脂で固めたものもありました。
他に、最近の津波での死体解剖をどのようにおこなったかの等身大ジオラマも。

さて、まずは写真展示です。いきなり死体じゃなくてちょっとホッ。
おえ…。
早速ジャブです。
写真でもきつい。

列車事故の写真、頭と胴体が離れてる上切断面がぐちゃぐちゃ。
刃物での自殺、左手首を切り落としてる。
交通事故の子供、鼻から右上が頭ごとない。
爆破事故の人、もう右腕以外どれが頭なのか胴体なのか足なのか分からない。
手榴弾の爆弾(テロ?)の人、胸から下が肉の塊になっていてもう内臓なのか肉なのか足なのか。
至近距離での銃の人、あごから後頭部を打ち抜いていたのですが、あごには直径5センチはあろうかという穴が開いており、後頭部は頭蓋骨が砕けて、骨がない。

うぉっえぇ…。

津波のジオラマ、水着を着た水死体がお腹を風船のように膨らませて、黒い皮膚になってしまっていて、鼻も目も腫れて顔の区別もつかなくなってて、体はどこかで切ったのか深い切り傷が何箇所も。
元気なのは腕に付けている腕時計だけ。
水着姿がほんとにリゾート中という感じで痛々しかった。

総犠牲者は4000名とのこと、一面が死体になってる写真も見ました。
うわぁ…ほんとにひどかったんだ。

樹脂で固めた死体が4体くらいあったのですが、これは樹脂で固めているのでなんか黒い塊のようになってて別にグロくありませんでした。

そして大量の嬰児たち。
ぱっと見死因の分からないような遺体もありましたが、中には異常に頭が大きかったり、頭蓋骨がなかったりの奇形児も。
驚いたのは8ヶ月以上の胎児を違法に堕胎した赤ちゃん。
結構育ってるから30センチ近くあるのに、足以外ぐちゃぐちゃになっていて、かわいそうでした。
10センチ程度でふにゃふにゃで人の形にまだなってないような赤ちゃんも。

あとは病気の内臓など。これはまだましだった。異常に肥大した肝臓も見ました。お腹の大半占めちゃいそうなやつだった。
写真で巨大な心臓も。普通300グラムくらいなのに7キロにもなった心臓。

特にうわーと思ったのは、頭蓋を銃で撃ち抜いたら、脳みそはどうなるか、という目的のホルマリン漬け。
銃の軌跡にそって、頭を縦半分に真っ二つにしています。
脳みそ、もうぐちゃぐちゃでした…。そりゃ死ぬよ。

展示を見ていて驚いたのは、銃犯罪の多さと交通事故の多さ。

そして、感想は「銃で至近距離から撃ったら絶対死ぬ」「爆弾は体をぐちゃぐちゃにする」「交通事故も結構えげつない」「水死体も人の区別が付かなくなる」でした。

自殺する時は首吊りがいいかも。いいという訳じゃないけど。

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ここまで↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

ちなみに寄生虫博物館で、寄生虫によって陰嚢が縦30センチ、横50センチくらいに膨れ上がったもののホルマリン漬けを見ました。
象皮病ってやつですね、日本でも西郷さんが罹ってたと噂のある病気。


これ。別にグロくないと思うので載せてみました。後ろの等身大ジオラマと比較すると大きさが分かる。

そして続いて国立博物館へ。
途中の道が仏教グッズを売る露店になっていて、そこでお買い物をしてる僧侶さんを見ました。


どのポスターがいいかしら。

閉館30分前だったので、入場料は無料でした。ラッキー。
館内撮影禁止だったので写真は概観だけなんですけど、1時間かけてもざっと見れる程度という広大な博物館でした。
30分しかなかったのでほんとざっと見ただけですが、「タイ人は形を作る時に尖らせるのが好き」「光らせるのも好き」という印象を持ちました。
結構面白かったです、デコラティブで。


本館入り口。

中庭の休憩所

撮影禁止と知るまでに撮った数枚の写真。ヒンドゥー教の一場面だそう。仏教国なのにヒンドゥー要素の強いタイ。

刀。デコラティブです。

帰り道、6車線以上ある道路なのに歩行者用信号がなくて、死の危険を感じながら渡りました。
バンコク、だから交通事故多いんじゃ…。


なんで信号がないの。

死体博物館で気分的に疲れたので、日本食のレストランで日本の漫画読みながらぼーっとしてました。
このレストランは日本人宿も兼営してるので、次はここに泊まってみることにしました。


カツ丼80バーツ。味噌汁美味しかった。死体見た後に肉を食べる自分。

ちなみにそこの情報ノートにはこんなコピーも。
刑務所にいる日本人に会いに行こう、というやつ。
一日一回の御飯とスープのみの食事や年に一回の面会など、かわいそうになってきました…。
タイは日本の刑務所のように更正施設ではなく懲罰施設なので、相当ひどいと噂に聞いてますが終身刑か…。
タイは麻薬の密告に対し報酬を支払う制度もあり、それで報酬目当てで密告するタイ人もいるようです。
それで冤罪が発生しているらしい。この日本人さんがどうかは知らないけど。
密告に対する公の報酬制度はどうかと思います。殺人犯の密告とは質が違って「犯人」を作れてしまうんだし。
極端な話、道を歩いててカバンにぽいっと薬を入れられたとして、そのへんの警察に密告されたら私も問答無用で逮捕されちゃうってことですよね。怖い。


何か差し入れしてあげたかったけど、月曜と水曜しか面会が出来ないようなので、ちょっと今回はムリみたい。

そして宿に帰って前髪の散髪。
カッターを使ってじょきじょき切ります。
なんかこういうことを普通にしてると自分がたくましくなった気がする。
というか一歩変な階段を登った気分。それも普通の人は登らない階段を。


あーさっぱりした。

あー…今日はディープな一日だったなぁ…。

んで、とうとう明日は彼氏さんが来る日です!!!
ああ、嬉しい。会えることはもちろんのこと、わざわざ外国に来てくれるなんてすごい労力を払ってくれたことが嬉しい。
全身黒いし前髪も変だけど、帰らないでね。

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